特別養護老人ホーム　介護保険 基本理念と基本目標（基本計画の概要）

本計画においても前回計画の基本理念である「高齢者が健康で生きがいを持ち、みんなが参加するふれあい福祉のまちづくり」を継承するとともに、誰もが住み慣れた地域で共にふれあいながら健康で安心して暮らすことができるよう、高齢者への様々な施策について体系化することとします。

いつまでも健康でいられることは、すべての人の願いであり、その実現のためには一人ひとりが日頃から健康づくりを実践し、生活の質の向上を目標に生活習慣の改善に取り組むことが必要です。また、老後の生活を充実したものにするためには、健康の維持増進とともに、生きがいを高めることも大切なことから、高齢者の知識・技能・経験などを活かせる機会や就労の場の提供に努めるなど、高齢者の生きがいづくりや社会参加の促進に努める必要があります。

平成17年の介護保険制度改正では、大きな変更点として、予防給付や地域支援事業などの介護予防サービスの実施により、予防重視型のシステムへの変換が図られました。本広域連合を構成する各町においても介護予防の取り組みを推進してきましたが、高齢化の進展、要介護高齢者の増加などを受けて、今後も要介護状態等となるおそれのある虚弱な高齢者を中心に介護予防サービスを効率的かつ効果的に提供していく必要があります。
また、要援護高齢者に対する介護保険以外の福祉サービスについても、地域の実情に応じて実施していく必要があります。

多くの高齢者は、住み慣れた地域や家庭で老後を過ごしたいと考えています。これらの高齢者の希望をかなえるためには、たとえ介護を必要とする状態になっても、必要なサービスを適切に受けられる体制づくりが必要となります。
今後は、サービスを利用したい人が適切に利用できるように、利用者のニーズに合った介護サービスの提供に努めていくとともに、ひとり暮らしや認知症高齢者、低所得者など様々な困難を抱える人に対する支援体制の充実に努めるなど、高齢者がいつまでも安心して暮らすことのできる地域づくりに努める必要があります。

高齢者が日頃から安心して生活するためには、高齢者に配慮した生活環境の整備が重要となります。また、高齢者や障害のある人が安心して暮らせるまちは、すべての人にとっても暮らしやすいまちでもあります。これからのまちづくりは、すべての住民が安全かつ快適に暮らせるよう、日常生活における道路や公共施設など施設面だけでなく、心のバリアフリー化もあわせて推進していくとともに、閉じこもりを防ぐなど高齢者の外出を支援するために移動手段の確保に努めるなど、福祉のまちづくりを推進していく必要があります。
また、高齢者がやすらぎのある生活を送ることができるよう、地域住民との連携のもと、防犯・防災体制の充実、高齢者の安全対策の充実に努めるなど、住民同士が支え合いながら暮らす地域社会づくりを推進していく必要があります。